ロジスティード株式会社は、輸送試験だけでなく、調達、生産から販売や流通に至るまでの物流業務を包括的にアウトソーシングする企業です。また、包装設計から資材調達まで、包装に関するさまざまなニーズに応える豊富な実績とノウハウを持っています。
輸送試験は製品の品質や安全性を確保するために欠かせないプロセスです。
本記事では、ロジスティード株式会社の輸送試験サービスの詳細や特徴、そして会社を選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。
この記事を通じて、ロジスティード株式会社が貴社のニーズに合った試験会社かどうかを見極める一助となれば幸いです。
また、以下の記事では輸送包装試験を行う際におすすめの会社を紹介していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみるといいでしょう。
ロジスティード株式会社とは
項目 | 詳細 |
---|---|
商号 | ロジスティード株式会社 |
創業 | 1950年2月 |
本社所在地 | 東京都中央区京橋二丁目9番2号 ロジスティードビル |
公式サイト | https://www.logisteed.com/jp/ |
ロジスティード株式会社は、東京都新橋に本社を構え、1950年に創業した企業です。
長年にわたり積み重ねてきた豊富な実績と先進的なIT技術を駆使して、輸送試験だけでなく、物流全般にわたる広範囲なサービスを提供しています。
顧客の課題解決に向けた総合的なサポートを行い、信頼と実績を誇るロジスティード株式会社の取り組みは、物流業界において高く評価されています。
ロジスティード株式会社の輸送試験

ロジスティード株式会社は、衝撃・落下試験設備以外にも、さまざまな輸送試験設備を備えています。
以下に試験設備とその内容の一部を紹介します。
各試験内容を詳しく見ていきましょう。
包装に使用される発泡材衝撃試験
ロジスティード株式会社の圧縮試験では、包装に使用される発泡材を対象に試験を行えます。この試験により、発泡材の緩衝耐性をデータに基づいて確認し、その結果を基に最適な包装設計を目指します。
製品が輸送中に受ける衝撃から効果的に保護してくれる緩衝材の特性を評価する試験システムです。
段ボール箱の圧縮試験(湿度変化による強度劣化評価)
ロジスティード株式会社の圧縮試験では、段ボール箱を標準状態と高温多湿下で前処置した状態、2つのパターンの劣化度合いを比較・評価できます。
湿度に弱い段ボール製の包装材の強度を確認することで、輸送中に発生する圧力や湿度変化によるダメージリスクを把握し、適切なパッケージング方法が確認できます。
輸送環境計測
ロジスティード株式会社が提供する「輸送環境計測」は、商品の輸送中に発生する衝撃や振動、温度や湿度などの環境データを収集・解析するサービスです。物流過程で生じるトラブルの原因を可視化し、品質向上や輸送手段の最適化に貢献します。
輸送時のデータは専用のセンサーを用いて計測され、細かな数値として記録されます。結果をもとに、最適な梱包方法の検討やルートの見直しが可能です。
ロジスティード株式会社の特徴

ロジスティード株式会社は、幅広い輸送試験に対応できる多様な設備と技術を持つ輸送試験のスペシャリストです。
ここからは、ロジスティード株式会社の主な特徴を紹介します。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
振動・落下・圧縮など基本的な輸送試験に対応
ロジスティード株式会社は、振動、落下、圧縮といった基本的な輸送試験に対応しています。これらの試験を通じて、製品が輸送中に受ける様々なストレスをシミュレーションし、製品の耐久性と安全性を評価します。
輸送試験では、JIS Z 0200など定められた規定に沿って行う場合と独自の要件を元に行う場合の2パターンがほとんどです。どちらの場合でも、振動・落下・圧縮試験の内、いずれかの試験を実施することになるでしょう。
作業性から解体性まで考慮した包装ソリューション
ロジスティード株式会社は、輸送試験だけでなく、物流現場でさまざまなノウハウを蓄積しています。
その強みは、包装が輸送中の衝撃にどれだけ耐えられるかだけでなく、荷役作業の効率や解体のしやすさまでを総合的に考慮したトータルな包装設計を実現。これにより、現場での作業効率を向上させ、顧客にとっても扱いやすい包装ソリューションを提供します。
輸送包装試験の種類は主に7つ

輸送包装試験の種類は主に以下の7つです。
それぞれの特徴を把握して、どの試験が必要かの参考にしてみてください。
振動試験
振動試験は、輸送中に商品が受ける振動の影響を評価するための試験です。トラックや船、航空機など、輸送手段ごとに異なる振動パターンを想定し、シミュレーションします。
試験をおこなうことで、製品や梱包材が振動によって破損したり、ずれたりしないかを確認できます。結果として、輸送中のトラブルを未然に防ぎ、商品の品質を保つことが可能です。
また、振動試験は製品設計や梱包設計の見直しにも役立ちます。適切な包装を施すことで、クレームの削減やコストの最適化にもつながります。
落下衝撃試験
落下衝撃試験は、製品が輸送中に受ける可能性のある落下や衝撃に対する耐久性を確認するための試験です。輸送中には、荷物の積み下ろし時や搬送時に思わぬ落下が発生することがあり、製品の破損や性能低下のリスクがあります。
試験では、包装された製品を一定の高さから落下させ、破損状況や機能への影響を確認するケースが多いです。落下位置や高さ、回数は、国際的な基準や製品の特性に応じて設定されます。
適切な落下衝撃試験をおこなうことで、製品の安全性や信頼性を高めるとともに、過剰な梱包によるコストの増加を防げます。
温度・湿度試験
温度・湿度試験は、製品が過酷な環境下でどのように影響を受けるかを検証するための試験です。輸送中や保管時には、高温多湿や極端な低温など、さまざまな環境条件にさらされる可能性が高いです。
環境状況に製品や包装が耐えられるかを事前に確認することで、品質の劣化や破損を未然に防げます。試験では、温度や湿度を一定の条件に保ち、設定した時間内での変化や影響を観察します。
実際の輸送環境を再現することで、現場に近い形での評価が可能です。近年ではサステナビリティの観点からも、適切な包装設計と環境耐性の確認が重要視されています。
圧縮試験
圧縮試験は、荷物が輸送中や保管中に上からの重みに耐えられるかを確認するためにおこなわれます。たとえば、段ボール箱がパレットに積み重ねられた状態で、下段の箱にどの程度の圧力がかかっても潰れずに中身を守れるかを調べます。
実際の流通過程で商品が損傷するリスクを事前に把握することが可能です。圧縮試験では、専用の試験機を使って、箱に一定の圧力をかけながら変形の度合いや耐久性を測定します。
圧力試験
圧力試験は、輸送中に荷物が他の荷物や重みで圧迫されることを想定しておこなう試験です。段ボールや容器などがどの程度の圧力に耐えられるかを確認することで、輸送中の破損リスクを事前に把握できます。
試験では、上から一定の荷重をかけたり、圧力を継続的に加えたりして、パッケージの耐久性を評価します。積み重ねや輸送中の衝撃に耐える設計になっているかのチェックが可能です。
製品を安全に届けるためには、梱包材の強度が非常に重要です。圧力試験はその基準を満たしているかどうかを見極める有効な手段といえるでしょう。
塩水噴霧試験
塩水噴霧試験は、製品の耐食性を評価するための代表的な輸送包装試験のひとつです。塩化ナトリウムを含んだ霧状の水分を試験体に一定時間吹きかけ、錆や腐食がどの程度進行するかを確認します。
特に金属部品を含む製品や包装資材において、長時間の輸送や保管中における塩害リスクを想定した品質評価が可能です。耐久性の検証や改良点の抽出に役立ちます。
試験は温度や湿度、塩水濃度などの条件を管理しながら実施されるため、再現性が高く、信頼性のあるデータを得られます。
傾斜衝撃試験
傾斜衝撃試験は輸送中に荷物が斜めに落下したり、転倒した際の衝撃に対する耐久性を評価する試験です。特に荷物が滑り落ちる、搬送時に角度がついた状態で倒れるといった現実の状況を模擬するために用いられます。
試験では、包装された製品を一定の角度から斜めに滑らせ、衝突時の衝撃による損傷の有無を確認します。試験によって、製品の破損リスクを事前に把握し、包装設計の改善につなげることが可能です。
傾斜衝撃試験は、落下衝撃試験や振動試験と並び、輸送包装試験の中でも重要な位置を占めています。
輸送・包装試験がもたらす効果

輸送・包装試験がもたらす効果は以下の3つが挙げられます。
それぞれの効果を把握して、輸送・包装試験を導入するかの参考にしてみてください。
返品やクレームの削減
輸送・包装試験は、輸送中の破損や不具合を未然に防ぐことが可能です。結果として、到着時に商品が破損しているといったトラブルが大幅に減少し、返品やクレームの件数も抑えられます。
企業にとっては対応コストの削減やブランド信頼性の向上にもつながるでしょう。また、顧客満足度が向上することでリピーターの獲得にも貢献します。
物流コストの最適化
輸送・包装試験は、物流コストの最適化に大きく貢献します。試験をおこなうことで、商品が実際の輸送過程で受ける衝撃や振動に対する耐性を把握でき、無駄な包装の削減や破損リスクの低減につながります。
適切な包装仕様が確立されれば、過剰包装による資材コストの無駄を抑えると同時に、積載効率の向上を図ることが可能です。トラック1台あたりの運搬量が増加し、輸送回数を減らせます。
積載効率の向上
輸送・包装試験をすると無駄な空間を削減しつつ、製品をしっかり保護する包装ができます。適切なサイズや形状の梱包材を選定することで、パレットやコンテナ内のデッドスペースを最小限に抑えることが可能です。
結果として、同じ輸送コストでより多くの製品を運べます。積載効率の向上は、輸送回数の削減にもつながり、燃料消費やCO₂排出量の抑制といった環境面での効果も期待できます。
試験を通じて得られるデータは、包装設計の精度向上にも寄与するでしょう。
輸送・包装試験会社を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイント

ロジスティード株式会社は、輸送試験以外の物流現場のノウハウを活かしたグループ全体のソリューションが魅力です。
ロジスティード株式会社を含め、他社の輸送試験会社を検討する際は、以下の4つのポイントを押さえることが重要です。
各ポイントを詳しく解説していきます。
実績・事例や外部機関の認定を確認する
まず、試験会社の実績と具体的な事例を確認しましょう。実績と事例からは、その会社が過去にどのような試験を行ってきたか、どのような課題を解決してきたかを把握できます。
実績が多い会社は、多様なニーズに対応できる柔軟性と信頼性を持っています。また類似した対応例があれば、スムーズに対応してくれる可能性は高いでしょう。
試験実施以外の項目もワンストップで対応できるか確認する
次に、外部機関からの認定を受けているかどうかを確認します。外部機関の基準に準拠した認定を受けている会社は、一定の品質基準を満たしていることが保証されており、信頼性が高いです。
これにより、安心して試験を依頼できます。
必要な試験項目の種類に対応できるか確認する
輸送・包装試験会社を選ぶ際には、自社製品に必要な試験項目に対応できるかを確認することが重要です。
多様な試験項目に対応できる会社は、試験を依頼する会社が1社で済むだけなく、製品の特性に応じた適切な試験も実施できます。
カスタマイズ試験を利用できるか
輸送・包装試験会社を選ぶ際に重要なポイントのひとつが、カスタマイズ試験に対応しているかどうかです。製品の形状や重量、素材は企業ごとに異なるため、画一的な試験だけでは実際の輸送環境に適しているか判断が難しい場合があります。
自社製品の特性や流通経路に応じたオリジナルの試験設計が可能な会社を選ぶことで、より高精度なリスク評価が可能です。試験内容を柔軟に調整できるかどうかは、製品の破損リスクを最小限に抑える上で大きな差につながります。
また、専門の技術者と綿密な打ち合わせをおこない、ニーズに応じた試験プランを構築できる体制が整っているかも確認しましょう。
おすすめの輸送・包装試験会社2選

おすすめの輸送・包装試験会社は以下の2社です。
それぞれの特徴を把握して、どの輸送・包装試験会社が最適かの参考にしてみてください。
日本ビジネスロジスティクス株式会社
日本ビジネスロジスティクス株式会社は、信頼性の高い輸送・包装試験を提供することで多くの企業から支持を集めています。製品が輸送中に受ける衝撃や振動、温湿度の変化など、実際の輸送環境を忠実に再現した試験をおこなうことが可能です。
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 日本ビジネスロジスティクス株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目9番地 3号ビル2階 |
設立年 | 1993年6月23日 |
公式サイト | https://www.jbl.co.jp/ |
日本ビジネスロジスティクス株式会社の試験サービスは、JISやASTMなど国内外の規格に準拠しており、品質保証やクレーム防止に直結するのが特徴です。専門スタッフによる丁寧なサポートも魅力で、初めての依頼でも安心して任せられます。
物流品質の向上やコスト削減を目指す企業にとって、日本ビジネスロジスティクス株式会社の輸送・包装試験は非常に有効な手段となるでしょう。丁寧なサポートを求めたい場合は、日本ビジネスロジスティクス株式会社に相談してみてください。
以下の記事では、日本ビジネスロジスティクスが対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
もっと詳しく知りたい方は、公式サイトを御覧ください。
日通NECロジスティクス株式会社
日通NECロジスティクス株式会社は、信頼性の高い輸送・包装試験サービスを提供している企業です。製品の品質保持と輸送時の安全性を確保するため、実際の流通環境を再現した試験が可能です。
項目 | 詳細 |
---|---|
商号 | 日通NECロジスティクス株式会社 |
本社 | 神奈川県川崎市中原区小杉町1-403 武蔵小杉STMビル |
設立 | 1972年2月28日 |
公式サイト | https://www.nittsu-necl.co.jp/ |
振動試験や落下試験、圧縮試験など多様な評価に対応し、さまざまな製品や業界ニーズに応えています。高度な設備と専門スタッフによる精密なデータ収集により、製品設計や包装改善へのフィードバックも的確です。
企業はトラブルの未然防止やコスト削減にもつなげられます。国内外の輸送事情を熟知した豊富な実績を持ち、グローバルな品質基準にも対応しているのも魅力のひとつです。
以下の記事では、日通NECロジスティクスが対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
まとめ
ロジスティード株式会社は、豊富な実績と最新の技術を駆使し、さまざまな輸送試験を提供しています。
特に、振動、落下、圧縮などの基本的な試験から、高温多湿環境での試験、作業性や解体性を考慮したトータルな包装ソリューションまで、幅広いサービスが強みです。
輸送・包装試験会社を選ぶ際には、実績や事例、外部機関の認定、必要な試験項目の種類に対応できるかを確認することが重要です。ロジスティード株式会社の輸送試験サービスは、製品が無事に顧客の手に届くための信頼性の高い試験を提供し、企業の課題解決に寄与します。
これらのポイントを参考に、最適な試験会社を選び、製品の品質向上に役立ててください。