日通NECロジスティクスは、顧客のサプライチェーン最適化のために物流課題を解決するサードパーティーロジスティクス企業です。ISTA認可済み試験設備を誇り、輸送包装試験分野で高い評価を受けています。
本記事では、日通NECロジスティクスの特徴を解説。具体的な試験内容や実績まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
また、以下の記事では輸送包装試験を行う際におすすめの会社を紹介していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみるといいでしょう。
日通NECロジスティクスとは
項目 | 詳細 |
---|---|
商号 | 日通NECロジスティクス株式会社 |
本社 | 神奈川県川崎市中原区小杉町1-403 武蔵小杉STMビル |
設立 | 1972年2月28日 |
公式サイト | https://www.nittsu-necl.co.jp/ |
日通NECロジスティクスは、日本電気株式会社と日本通運株式会社の合弁会社として2013年に社名を今の日通NECロジスティクスへ変更しています。
同社は、輸送試験だけでなく、倉庫管理、在庫管理、輸送などの幅広い物流サービスを展開。物流業界での豊富な経験と高度な技術力を活かし、顧客の物流課題を解決するサードパーティーロジスティクス(3PL)企業です。
輸送試験の分野では、国際安全輸送協会(ISTA)から認可された試験設備を完備しており、信頼性の高い試験を実施しています。日通NECロジスティクスは顧客のサプライチェーンを最適化し、輸送試験以外の分野でも高い品質で物流サービスを提供している企業です。
日通NECロジスティクスの輸送試験

日通NECロジスティクスは、基本的な振動試験、落下試験、圧縮試験などの貨物評価試験から、材料評価試験まで幅広く対応しています。
今回は、日通NECロジスティクスの輸送試験をいくつかピックアップし紹介していきます。
それぞれの試験内容について詳しく見ていきましょう。
温湿度サイクル試験
温湿度サイクル試験は、製品が輸送中に遭遇する可能性のある過酷な温度および湿度条件を再現し、製品の耐久性と性能を評価するための試験です。
天候や外気温が製品にどのような影響を及ぼすのか、また製品の特性上、温湿度の影響を受けやすいことが見込まれる場合に、どのような対策を行うことが適当かといった評価を行います。
これにより、製品が異常な環境条件に耐えられるかどうかを確認し、必要な対策を講じることができます。
危険物容器検査試験(UN)
日通NECロジスティクスは、船用品検定協会の指定試験所として、厳格な基準に従ってこれらの試験を実施しています。危険物の海上・航空輸送では、安全な輸送を保証するために輸送試験が義務付けられています。
危険物容器検査試験は、危険物を航空輸送や海上輸送する際に欠かせない、包装容器の性能を評価するための重要な試験です。
振動試験
日通NECロジスティクスが提供する振動試験は、輸送中に製品が受ける振動や衝撃の影響を再現・評価するサービスです。物流過程でのトラブルを未然に防ぐため、実際の輸送環境に近い状況を模擬して試験をおこないます。
振動試験では、専用の装置を用いて製品の耐久性や包装の適正な検証をするのが特徴です。破損や機能不良のリスクを低減し、品質の維持につながります。
また、国際規格や業界基準に準拠した試験にも対応しており、グローバルな物流にも安心して利用できます。試験結果に基づいた改善提案もおこなっており、総合的な品質向上が可能です。
落下試験
日通NECロジスティクスの落下試験では、製品や梱包材が一定の高さから落下した際の衝撃を再現し、製品の破損状況や梱包の強度を評価します。実際の輸送環境に近い形で信頼性の高いデータを得ることが可能です。
日通NECロジスティクスは、豊富な経験と専門知識を活かし、精密機器や医療機器など、特に高い安全性が求められる製品にも対応しています。
圧縮試験
日通NECロジスティクスでは、現実の輸送環境を忠実に再現した精度の高い圧縮試験を実施しています。圧縮試験により、包装資材や商品の構造が実際の輸送過程でどのような影響を受けるかを事前に把握することが可能です。
破損リスクの低減や適切な包装設計の実現に貢献します。また、試験データをもとに改善提案をおこなうことで、物流品質の向上やコスト削減にもつながります。
懸垂型落下試験
懸垂型落下試験は、製品が輸送中に受ける衝撃を再現・評価するための試験です。特にハンギングタイプでの落下を模した方法により、実際の物流環境に近い形で試験がおこなわれるのが特徴です。
製品や梱包資材がどの程度の衝撃に耐えられるかを確認できるため、品質管理やクレーム削減に貢献します。破損リスクの高い精密機器などにも適しており、安全な輸送体制を構築する上で欠かせない工程です。
また、日通NECロジスティクスでは豊富な実績とノウハウをもとに、試験結果を踏まえた最適な輸送提案もおこなっており、信頼性の高い物流ソリューションを提供しています。
引張圧縮試験
日通NECロジスティクスが提供する引張圧縮試験は、製品や部材にかかる力に対する耐久性を評価するための重要な試験です。輸送中に発生しうる様々な外力を想定し、製品が安全に目的地へ届くための信頼性を確保します。
引張圧縮試験では、試験対象に引張力や圧縮力を加え、変形や破損がどのように発生するかを確認します。設計や梱包の見直しが必要かどうかを判断することが可能です。
高度な設備と専門技術を持つ日通NECロジスティクスだからこそ、精度の高い試験結果を迅速に提供できるのも大きな特長です。
衝撃試験
日通NECロジスティクスが提供する衝撃試験は、製品が輸送中に受ける衝撃の影響を事前に評価するためのサービスです。輸送時に発生する落下や振動などの衝撃は、製品の破損や機能不良につながるリスクがあります。
衝撃試験では、実際の輸送環境を再現した高度な試験装置を用い、想定される最悪のケースにも対応した検証が可能です。製品設計や包装の見直しをおこない、品質の向上とコスト削減の両立を実現します。
また、試験データは詳細なレポートとして提供されるため、社内での改善活動や取引先への説明資料としても活用できます。
日通NECロジスティクスの特徴

日通NECロジスティクスは、顧客の物流課題を解決するための包装ソリューションの提供と、多くの実績が特徴です。
ここから、同社の主要な特徴である以下2つを解説します。
それぞれ見ていきましょう。
年間実績約100件
日通NECロジスティクスは、幅広い業界にわたり信頼性の高い包装設計サービスを提供しています。
同社はISO規格(ISO9001)に準拠した輸送試験を実施。顧客のニーズに応じた最適な包装ソリューションで課題を解決しています。
過去3ヵ年の平均で年間約100件の実績を誇り、その豊富な経験から、多くの企業から信頼されるパートナーとして選ばれ続けています。
トータル物流コスト適正化
日通NECロジスティクスは、物流コンサルティング、包装設計、試作、評価、供給までを一貫して対応することで、顧客のトータル物流コストの適正化に貢献しています。
包装ソリューションと評価試験設備を併設しており、包装・梱包設計から評価試験、資材販売までをワンストップで対応できる点も魅力のひとつです。
この包括的なサービスにより、顧客の物流プロセス全体を効率化、コスト削減や業務の最適化で顧客課題を解決し続けています。
ISTAの認定を満たした試験
日通NECロジスティクスが提供する試験は、ISTA(国際安全輸送協会)の認定を受けた評価基準に基づいて実施されています。ISTA認定は、国際的に信頼される包装試験の基準であり、製品が輸送中の衝撃や振動、圧力などにどれだけ耐えられるかを検証します。
試験では、現実の輸送環境を忠実に再現した設備と、専門知識を持つ技術者による厳密な試験がおこなわれます。結果として、企業は製品破損によるクレームや返品のリスクを低減し、物流全体の効率化とコスト削減につなげることが可能です。
輸送・包装試験の規格は4種類

輸送・包装試験の規格は主に以下4種類です。
それぞれの違いを把握して、どの試験を受けるかの参考にしてみてください。
JISの特徴
輸送・包装試験に関するJIS(日本産業規格)は、製品が流通過程で受ける衝撃や振動、圧力などに耐えられるかを確認するための重要な指標です。製品やパッケージの安全性を確保するため、さまざまな試験方法が定められています。
たとえば、落下試験や振動試験、圧縮試験などがあり、現実の輸送環境を想定しておこなわれます。試験により、製品が破損するリスクを低減でき、消費者に安心して届けることが可能です。
JIS規格に準拠することは、国内外の取引先への信頼にもつながります。製品保護と品質維持を両立するため、JISは包装設計の指針として欠かせない存在です。
ISOの特徴
ISOとは、国際標準化機構の略で、世界中で共通の品質や安全性を確保するための規格を定めています。輸送や包装に関するISO規格は、製品が出荷・保管・配送される過程での品質維持が目的です。
ISO規格では、衝撃や振動、圧縮、水濡れなど、現実に起こりうるリスクを想定した試験方法が定められています。包装の耐久性や安全性を客観的に評価できます。
SO規格に準拠することで、製品の信頼性が高まり、国内外の取引においても安心感を提供できるでしょう。特にグローバル市場での流通を考える企業にとって、ISO規格の導入は欠かせない取り組みといえます。
ASTMの特徴
ASTMとは、アメリカ試験材料協会(American Society for Testing and Materials)の略称で、輸送・包装分野においても国際的に広く採用されている規格を策定しています。製品が輸送中にどのような衝撃や振動に耐えられるかを評価するための試験方法を提供しており、品質管理や製品設計の重要な指標です。
特にASTM D4169は、パッケージが現実の流通環境でどのようなストレスを受けるかを模擬する試験として有名です。輸送時の破損リスクを最小限に抑えるための改善ができます。
ASTM規格は信頼性の高い試験手順を提供しており、多くの企業が製品の安全性や耐久性を確認するための基準として採用しています。包装・輸送分野での品質向上に貢献する重要な存在です。
ISTAの特徴
ISTA(International Safe Transit Association)は、製品の輸送・包装における安全性を評価するための国際的な試験規格です。製品が輸送中に受ける衝撃や振動、気候変化などの外的要因をシミュレーションし、梱包が適切かどうかを検証します。
実際の輸送環境を再現することで、商品が破損なく目的地に届くかを事前に確認でき、企業の信頼性向上にもつながります。ISTAには複数の試験プロトコルが存在し、製品や流通経路に応じて最適な試験を選択できるのが特徴です。
過剰包装の抑制やコスト削減にも貢献する点が評価されています。
輸送・包装試験会社を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイント

輸送・包装試験会社を選ぶ際には、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要です。
これらのポイントを考慮し、信頼できるパートナーを見つけましょう。
実績ある会社か事例や認定をもとに見極める
まず、輸送試験の実績が豊富な会社を選ぶことが重要になります。
過去の事例や外部機関からの認定をもとに、その会社がどれだけの実績とノウハウがあるか、どのような成果を上げているかを確認しましょう。
ISO認証や類似業界での評価も信頼性を示す指標となります。
試験計画の立案から包装設計改善までの一貫した対応力を確認する
試験計画の立案から包装設計改善まで一貫して対応できる会社を選ぶことで、試験結果に基づく迅速な改善が可能になります。
コンサルティングから設計、試作、評価まで一貫した対応ができる輸送試験会社を選び、より効果的なソリューションを提供してくれるパートナーを見つけましょう。
試験項目の種類や設備を確認する
提供される試験項目の種類や設備の充実度も重要なポイントです。幅広い試験項目に対応できる輸送試験会社は、製品の多様なニーズに対応できます。
また、最新の試験設備を備えている会社は、より正確で信頼性の高い試験結果を提供してくれるでしょう。
おすすめの輸送・包装試験会社2選

おすすめの輸送・包装試験会社は以下の2社です。
それぞれの特徴を把握して、どの輸送・包装試験会社が最適かの参考にしてみてください。
日本ビジネスロジスティクス株式会社
日本ビジネスロジスティクス株式会社は、輸送・包装試験において高い専門性と信頼性を誇る企業です。製品が市場に届くまでの過程で発生する衝撃や振動、圧縮などのリスクを想定し、実際の物流環境を忠実に再現した試験を実施しています。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 日本ビジネスロジスティクス株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目9番地 3号ビル2階 |
設立年 | 1993年6月23日 |
公式サイト | https://www.jbl.co.jp/ |
独自に構築された試験設備と豊富な試験データに基づき、製品の保護性能を客観的に評価することが可能です。過剰包装の見直しやコスト削減にもつながり、企業のサステナブルな取り組みに貢献します。
また、国際規格や各種ガイドラインに対応した試験にも対応しており、海外展開を目指す企業にとっても心強いパートナーとなるでしょう。輸送試験をする際は、日本ビジネスロジスティクス株式会社に相談してみてください。
以下の記事では、日本ビジネスロジスティクスが対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
もっと詳しく知りたい方は、公式サイトを御覧ください。
ロジスティード株式会社
ロジスティード株式会社は、輸送・包装試験において高い信頼性を誇る企業です。実際の輸送環境を再現する高度なシミュレーション設備を備えており、製品が物流過程で受ける衝撃や振動、温度変化などを多角的に検証できます。
項目 | 詳細 |
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商号 | ロジスティード株式会社 |
創業 | 1950年2月 |
本社所在地 | 東京都中央区京橋二丁目9番2号 ロジスティードビル |
公式サイト | https://www.logisteed.com/jp/ |
豊富なノウハウを活かし、クライアントの製品特性や輸送条件に応じた最適な試験内容を提案できるのが特徴です。破損や不具合のリスクを事前に防ぎ、品質保証の強化につながります。
また、国際規格に準拠した試験にも対応しており、グローバル市場を視野に入れた製品展開を支援します。迅速かつ丁寧な対応で、多くの企業から高い評価を得ているのがポイントです。
また、以下の記事では、ロジスティード株式会社が対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
まとめ
日通NECロジスティクスは、顧客のサプライチェーン最適化を実現するための高度なソリューションを提供し、信頼性の高い輸送包装試験サービスを展開している会社です。
特に、温湿度サイクル試験や危険物容器検査試験など、幅広い試験項目に対応し、年間約100件の実績を誇ります。輸送・包装試験会社を選ぶ際には、実績や認定、対応力、試験項目の充実度を考慮することが重要です。
日通NECロジスティクスは、その豊富な経験と高品質なサービスにより、多くの企業から信頼されています。この記事が、貴社の輸送試験会社選びの参考になれば幸いです。