製品の輸送中に発生する振動は、製品や包装材に多大な負荷をかける可能性があります。これにより、製品が目的地に到着する前に破損してしまうリスクが高まります。
上記のようなリスクを回避するために重要なのが『振動試験』です。本記事では、振動試験の基本的な情報、なぜ必要なのか、そして振動試験を行わない場合のデメリットについて詳しく解説します。
振動試験を受ける会社を選ぶ際のポイントや、おすすめの試験会社もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
また、以下の記事では輸送包装試験を行う際におすすめの会社を紹介していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみるといいでしょう。
振動試験とは
振動試験とは、製品やその包装材が輸送中に経験する振動や衝撃に対する耐久性を確認するための試験です。
この試験は、製品が輸送中にどのような振動にさらされるかをシミュレーションし、その影響を評価することを目的としています。振動試験は主に以下のようなプロセスで行われます。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験条件の設定 | 輸送中に予想される振動の種類や強度、周波数を設定します。 包装規格に沿った条件や製品の特性や輸送ルートを考慮した条件にする場合がある。 |
試験の実施 | 様々な試験装置を用いて、設定した条件下で製品を振動させます。 これにより、輸送中に経験するであろう振動を再現。 |
結果の評価 | 試験後、製品や包装材に生じた変化や損傷を詳細に評価します。 必要に応じて、振動に対する耐性を高めるための改善策を検討します。 |
上記のような振動試験を実施することで、製品が輸送中の振動に対してどのような状態になるかを事前に把握できます。また、輸送中の破損リスクを低減することで、コスト削減にもつながるなどメリットの多い試験です。
振動試験の必要性
振動試験は、製品の品質と信頼性を確保するために欠かせないプロセスです。以下では、振動試験の具体的な必要性について詳しく説明します。
それぞれの必要性について詳しく解説していきます。
製品や包装材の振動耐性が把握できる
振動試験を行うことで、製品やその包装材がどの程度の振動に耐えられるかを正確に把握できます。
これにより、製品が輸送中に予想される振動条件に対して適切な耐性を持っているかどうかを確認でき、不足がある場合は設計の見直しや改良が可能になります。
包装見直しによるコストを削減
振動試験の結果を基にして、最適な包装設計や材質を見直せるようになります。これにより、過剰包装を避け、適切な設計や材料に見直すことで、輸送コスト削減に繋がります。
無駄のない効率的な包装は、企業にとって重要なコスト削減策となるでしょう。
振動を原因とした製品の破損や損傷の再現や対策
振動試験では、実際の輸送中に発生する振動や衝撃を再現できます。これにより、製品やその包装がどのように影響を受けるかを事前に確認し、潜在的な問題を特定することが可能です。
問題が発見された場合、適切な対策を講じることで、輸送中の破損や損傷を防げます。
振動試験を実施しない場合のデメリット
振動試験を実施しない場合、製品の品質や信頼性に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に、輸送中に発生する振動の耐性が不明なままでは、破損・故障・変形、様々な問題が発生するリスクを保有した状態であると認識しておきましょう。
以下では、振動試験を行わない場合の具体的なデメリットについて詳しく説明します。
2つのデメリットを詳しく見ていきましょう。
輸送中における製品破損の可能性
振動試験を行わないと、製品が輸送中にどの程度の振動や衝撃に耐えられるかを事前に確認できません。その結果、予期せぬ振動や衝撃によって製品が破損するリスクが高まります。
製品が破損すると、顧客に不良品が届いてしまい、企業の信頼性が損なわれるだけでなく、返品や交換に伴う追加コストも発生します。
製品によっては輸送できない場合も
振動試験を実施しないと、特定の製品は輸送が難しくなることがあります。特に、爆発物や毒物などの危険物、または特定の規格が定められた貨物を輸送する場合、その包装の性能については厳しい基準が設けられています。
日本では、これらの基準を国土交通省が定めており、また海外の輸送を検討する場合は、輸送先の規格に沿った包装が必要です。
海外輸送では、基本的に英語で書かれた規定を読み解く必要があり、知見がない中で、規定に沿った梱包や試験を行うことは非常に難易度が高いです。
輸送・包装試験会社を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイント
振動試験を含む輸送・包装試験を行う際には、信頼できる試験会社を選ぶことが重要です。
以下では、試験会社を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントについて詳しく説明します。
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
実績や認定から信頼できる会社か判断する
試験会社を選ぶ際には、その会社の実績や認定を確認し信頼できる会社か判断しましょう。豊富な実績を持つ会社は、多くの製品や業界に対応してきた経験があり、信頼性が高いと考えられます。
また、ISO認証などの国際的な認定を取得している会社は、一定の品質基準を満たしていることが保証されており、安心して依頼できます。
設計から試験までワンストップで対応できるか確認する
輸送・包装試験を依頼する際には、設計から試験まで一貫して対応できる会社を選ぶことが望ましいです。
ワンストップで対応できる会社は、製品の特性や輸送条件に基づいた最適な試験プランを提案してくれるため、効率的かつ効果的に試験を進められます。また、問題が発生した場合も迅速に対応してくれるため、時間やコストの無駄を最小限に抑えられます。
試験の後の報告書作成や包装設計の最適化など、サポートが充実しているかも確認しましょう。
対応できる試験項目や種類も確認する
試験会社が対象の貨物に必要な項目をクリアできるか、試験の種類を確認することも重要です。例えば、振動試験の他にも衝撃試験や圧縮試験、環境試験など、多岐にわたる試験項目に対応している会社であれば、総合的な評価を行えます。
試験の種類が豊富で、最新の試験設備を備えている会社を選ぶことで、製品の品質を包括的に評価することが可能になります。また、そもそもどのような試験を実施すればいいのか迷っている企業では、試験内容から相談できる実績ある輸送・包装試験会社を選びましょう。
振動試験を行うなら日本ビジネスロジスティクス株式会社がおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 日本ビジネスロジスティクス株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目9番地 3号ビル2階 |
設立年 | 1993年6月23日 |
公式サイト | https://www.jbl.co.jp/ |
ここまで振動試験の必要性や実施しない場合のデメリットについて詳しく説明してきました。
製品の品質を確保し、輸送中のリスクを最小限に抑えるためには、信頼できる試験会社に振動試験を依頼することが重要です。そこで、豊富な実績と様々な包装規格に対応できる日本ビジネスロジスティクス株式会社を紹介します。
日本ビジネスロジスティクス株式会社では、ASTM、ISTA、ISO、JIS、IECなどの公的規格に基づく試験や、お客様のご要望に合わせた試験仕様での評価を行っています。
さらに、同社では試験計画の立案から輸送試験の実施、試験終了後の試験報告書作成まで、ワンストップで対応。これにより、試験プロセス全体を一貫して管理することができ、効率的かつ迅速に試験を進めることが可能です。
特に、医療機器やその他の精密機器の輸送においては、輸送中の振動や衝撃によるダメージを防止するための最適な包装を提案しています。
精密機器は特に振動や衝撃に弱いため、適切な試験と包装が不可欠です。
日本ビジネスロジスティクス株式会社では、これらの機器が安全に輸送されるよう、専門的な知識と技術を駆使して最適なソリューションを提供しています。
是非、同社のサービスを検討してみてください。
また、以下の記事では日本ビジネスロジスティクスが対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
まとめ
振動試験は、製品の品質と信頼性を確保し、輸送中のリスクを最小限に抑えるために非常に重要なプロセスです。振動試験を行わない場合には、輸送中に製品が破損するリスクが高まり、最悪の場合、特定の製品を安全に輸送できないこともあります。
これらのリスクを回避するためには、信頼できる試験会社に振動試験を依頼することが不可欠です。
輸送・包装試験会社を選ぶ際には、実績や認定、ワンストップ対応の有無、対応できる試験項目の豊富さなどのポイントを押さえることが重要です。これにより、製品の品質を確保し、輸送中のリスクを最小限に抑えることができます。
製品の安全な輸送を実現するために、信頼できる試験会社と連携し、振動試験を行うことを検討してください。