ISO 4180は、日本の輸送包装規格であるJIS Z 0200に相当する国際的な輸送規格です。ISO 4180の試験内容は、企業が自社の輸送環境を把握しているレベルによって、2つのケースに分かれています。
自社の輸送環境を把握している企業向けのものと、まだ把握しきれていない企業向けのものです。
本記事では、ISO 4180の概要から主な試験内容、輸送試験の必要性、そして最適な試験会社の選び方までを詳しく解説します。ISO 4180の理解を深め、最適な輸送試験サービスを選ぶための指針を得たい方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、以下の記事では輸送包装試験を行う際におすすめの会社を紹介していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみるといいでしょう。
ISO 4180とは
ISO 4180は、日本の輸送包装規格であるJIS Z 0200に相当する国際的な輸送規格であり、ASTMやISTA規格同様に国内外で採用されてきた輸送規格のひとつです。ISO 4180は、自社の輸送環境を把握している企業向けのものと、まだ把握しきれていない企業向けのもので、2つのケースに沿った試験内容が用意されています。
さらに、ISO 4180は貨物の重量によって3つのカテゴリに分類され、それぞれの試験レベル(強さ)は3段階に分かれています。輸送距離が2,500km以上の場合は、一番厳しい試験レベルで試験を行う必要があるなど、対象となる貨物や輸送距離により試験内容が異なるため注意が必要です。
ISO 4180主な3つの試験
ISO 4180規格に基づく輸送試験は、貨物の安全な輸送を保証するために、主に以下の3つの試験を実施します。
これらの試験は、製品が輸送中に受ける可能性のあるダメージを評価し、防止するための重要なステップです。
それぞれの試験内容について詳しく解説していきます。
落下試験
落下試験は、貨物が輸送中に落下した場合の衝撃に対する耐久性を評価する試験です。貨物は規定の高さと角度で一定の回数、自由落下させられます。
落下時の地面に衝突したダメージを測定し、貨物の包装材や製品自体がどの程度の衝撃に耐えられるかを確認し、必要な改善点を見つけていきます。
圧縮試験
圧縮試験では、貨物が他の荷物の下に積まれた際の圧力に対する耐久性を評価します。貨物に一定の圧力をかけ、どの程度の圧力に耐えられるかを測定。
この試験により、包装材の強度や製品の変形・破損のリスクを評価し、適切な対策を講じていきます。
振動試験
振動試験は、輸送中に貨物が受ける振動によるダメージを評価します。貨物は規定の振動環境にさらされ、その影響を測定します。
この試験は、輸送中のトラックや船舶、飛行機などの振動をシミュレートし、製品や包装材がその振動にどの程度耐えられるかを確認する試験です。
輸送試験が必要な理由
輸送試験は、製品が輸送中に受ける可能性のあるダメージを評価し、防ぐために不可欠です。
ここでは、輸送試験が必要とされる2つの理由について見ていきましょう。
それぞれ解説していきます。
梱包見直しによるコストを削減
輸送試験を行うことで、製品が輸送中に受ける衝撃や圧力を正確に把握でき、包装材や包装設計を最適化することが可能です。適切な包装に見直すことで、過剰な包装材の使用を避け、資材コストを削減できます。
また、無駄な材料を減らすことで、環境への負荷も軽減、SDGsへも企業として貢献できます。
衝撃を原因とした製品の破損や損傷の再現や対策
輸送中の衝撃は、製品の破損や損傷の大きな原因のひとつです。輸送試験を行うことで、ダメージの再現が可能となり、製品が輸送環境において、どの程度の衝撃に耐えうるのか、耐えられないのかを具体的に把握できます。
試験を通じて、最適な包装設計に見直すことで、製品を安全に輸送し、破損や損傷を実際の輸送前に防げます。
輸送・包装試験会社を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイント
輸送・包装試験を依頼する際には、信頼性の高い会社を選ぶことが重要です。以下では、選定時に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
事例や外部機関の認定で信頼性を判断する
試験会社の信頼性を判断するためには、過去の事例や実績を確認することが重要です。具体的な事例を示すことができる会社は、その分野での経験と知識が豊富であることを証明しています。
また、外部機関の認定や認証を受けている会社は、一定の基準を満たしている信頼性の高い会社です。ISO認定やその他の品質管理システムの認証を持っているかどうかを確認することは、信頼性の判断材料になります。
試験計画立案、最適なソリューション提案まで一貫した対応力を確認
試験会社を選ぶ際には、試験計画の立案から最適なソリューションの提案まで一貫して対応できるかどうかも重要なポイントです。初めて輸送試験を依頼する企業にとって、試験のプロセスや必要な手続きを理解するのは難しいことが多いです。
信頼できる試験会社は、初期の計画段階から綿密なヒアリングを行い、企業のニーズに合わせた最適な試験プランを提案してくれます。
1社の依頼で済むように、試験設備も確認する
試験を依頼する際には、必要なすべての試験設備が揃っているかどうかを確認することも大切です。複数の試験を行う場合、試験設備が不足していると、別の会社に依頼しなければならない手間が発生します。
1社で完結できる試験会社を選ぶことで、スムーズな試験実施が可能となり、効率的にプロジェクトを進められます。
輸送試験を行うなら日本ビジネスロジスティクス株式会社がおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 日本ビジネスロジスティクス株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目9番地 3号ビル2階 |
設立年 | 1993年6月23日 |
公式サイト | https://www.jbl.co.jp/ |
ここまで紹介してきたように、ISO 4180は国際的な輸送規格であり、規格書は英文で書かれているため、理解するのが難しい場合があります。
また、試験内容も多岐に渡るため、適切な試験会社を選ぶのは容易ではありません。その点、日本ビジネスロジスティクス株式会社は、ISO 4180に準拠した輸送試験を行う上で非常におすすめです。
同社は各種包装試験設備をバランスよく取り揃えており、海外規格のシーケンシャル試験にも対応しています。
さらに、日本ビジネスロジスティクス株式会社はISTA(International Safe Transit Association)認定の試験設備を有しており、信頼性の高い試験を実現しています。
日本ビジネスロジスティクス株式会社を選ぶことで、高品質な試験と一貫した対応を受けられます。ISO 4180規格の理解と実践において、同社の専門知識と設備は大いに役立つでしょう。
以下の記事では、日本ビジネスロジスティクスが対応している試験内容や会社の特徴などを紹介していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、ISO 4180の概要、主な試験内容、輸送試験の必要性、試験会社の選び方について解説しました。ISO 4180は国際的な輸送規格であり、製品の安全な輸送を保証するために重要な基準です。
主な試験として落下試験、圧縮試験、振動試験があり、これらは製品の耐久性を評価し、最適な対策を講じるために欠かせません。
輸送試験を行うことで、包装見直しによる物流コスト削減や製品の破損防止が可能となり、品質と顧客満足度の向上が期待できます。ISO 4180の理解を深め、最適な輸送試験サービスを選ぶための参考になれば幸いです。